デザイナーに残業代が出ないのは違法!残業代請求の方法を徹底解説!

デザイナー

「デザイナーとして働いていて、しっかりと残業代がもらえていない・・・」

「残業代の未払いがあることが分かった。」

「残業代を後から請求することはできるの?」

この記事を読まれているあなたは、そんなことを思っているかもしれません。

 

一般的にデザイナーは残業が多いといわれています。

しっかり働いて残業までしているのに、それ相応の残業代がもらえないのは辛いですよね。

 

そこで本記事では、デザイナーの残業代に関する問題を解決する方法や残業代を請求する方法を徹底解説していきます!

 

デザイナーに残業代が払われないのは違法!

一般的に、残業代が支払われないのは違法といわれています。

それにもかかわらず、労働時間に相応した残業代がもらえていないデザイナーが多いのが現状です。

 

このような残業問題を解決するためには、働く人が労働や残業に関する正しい知識を身につけることが何より大切です。

本項では、残業に関するしくみや法規制をご紹介します!

 

2020年4月よりすべての企業に残業規制が適用【36協定】

 

昨今進められている「働き方改革」に伴い、2020年4月から「残業規制」がすべての企業で適用されることとなりました。

これは、企業の社員だけでなく派遣社員にも適応される規制となっています。

 

この「残業規制」の適用には「36協定」と呼ばれる協定が深くかかわっています。

 

「36協定」とは、以下のような内容です。

 

36協定・・・残業に関する時間の取り決めなどについてまとめた労働基準法第36条に基づく労使協定であり、企業が社員に残業させる際に必ず締結が必要なもの。

 

36協定は、残業規制が適応される前からあったものですが、残業規制の適応にあわせて2020年4月に内容が大きく変更されています。

 

その変更内容は以下の通りです。

 

【36協定の変更内容】
・罰則規則の制定…違反した場合に罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)
・時間外労働45時間超過は年6回まで
・1ヶ月の残業時間の上限は100時間未満
・複数月の平均残業時間は80時間以内まで
・1年の残業時間の上限は720時間以内

 

以上の規定は、必ず守るべきものであるため、ご自身が勤めている会社に当てはまっていない場合は自分の働いている環境について立ち止まって考えるべきです。

 

また、36協定の内容をすべて満たしているとしても、残業代が出ていない場合は違法となりますので今一度確認するようにしましょう。

 

残業代の未払い分は最大3年前まで請求できる!

 

「残業代が請求できることを最近知った」

という方の中には、過去の分はもう諦めるしかないと思っている方もいるかもしれません。

 

しかし実際は、残業代が支払われていない場合に、最大で3年前までの分を請求することができます。

2019年までは、最大でも2年前まででしたが、2020年3月の改正労働基準法改正会議により、2020年4月以降は最大3年前まで遡って残業代を請求することが可能となりました。

 

とはいえ、まだ会社に勤めており、残業代を請求しづらいという方が「退職後に請求しよう」とすると過去の分が時効になってしまう場合があるため、なるべく早く請求するようにしまょう。

 

デザイナーが残業代を請求するための詳細な方法などは、次の項で紹介していきますので、参考にしてみてください。

 

デザイナーが残業代を請求する方法

 

先ほど、過去の残業代の未払い分を請求することは可能であるとお話ししました。

そこで本項では、残業代を請求する具体的な手順をご紹介します。

 

その方法は1つではなく、いくつかありますので会社の応答に合わせてステップ1から順に行うと良いでしょう。

 

ステップ0 証拠を集めて残業代を計算

 

実際に残業代を請求するためには、まず残業代が未払いであることが証明できる証拠を集めて、残業代がいくらになるのか把握しておく必要があります。

 

残業代の請求の際に有効な証拠は以下の通りです。

 

【残業代請求に有効な証拠】

・雇用契約書/労働契約書
・就業規則(コピー)
・タイムカード/勤怠記録/日報
・業務用メールの送受信履歴
・帰宅時のタクシー利用履歴(領主書)
・日記などの備忘録
・残業指示書や残業承諾書
・残業を指示された際のメモ書き
・残業時間中の業務内容が分かる書面

 

労働時間を証明するものとしてはタイムカード主流ですが、タイムカードを切ってから残業をしていた場合は、帰宅時のタクシー利用履歴や自身のメモ書きから証拠が証明される場合があります。

そのため、会社側の契約書などから証明することが難しい場合はどんな些細なことでもいいので日記などで自身が記録しておくようにしましょう。

 

証拠がそろったら、残業時間から残業代を計算します。

残業代を算出する計算式は以下の通りです。

 

残業代=【1時間あたりの基礎賃金】×【時間外労働の時間】×【割増率(1.25)】

 

しかし、自身で残業代を正確に算出するのは容易ではありません。

1人ひとり状況や詳細は違い、所定労働時間に残業にできる労働時間が隠れている場合もあるので、正確に算出したい場合は弁護士に依頼するのがおすすめです。

 

ステップ1 会社と交渉

 

証拠がそろい残業代の計算が出来たら、まず始めに会社と「交渉」という形を取るようにしましょう。

 

「交渉」をする場合は個人で残業代を請求することになるので、いくつもの書類を用意するなどの難しい手続きが必要なくなるというメリットがあります。

 

また、今後もその会社で働き続けたいと思っている場合、なるべくことを大きくせずに交渉という形で折り合いをつけられた方がが自身にとってプラスな場合もあります。

 

交渉する際には、口頭ではなく書面を通して行うことがおすすめです。
口頭で行ってしまうと、信憑性ややり取りの記録が残らなくなってしまうので、自身に不利に働いてしまう可能性があります。

 

ステップ2 労働審基準監督署に申告

 

会社が交渉に応じない場合は、「労働基準監査署」に申告し残業代を請求するという方法もあります。

ただ、労働基準監督署に申告する場合は証拠が必須であり、申告から支払われるまで時間がかかってしまいます

 

また、あくまで労働基準監督署が会社に残業代を支払うように指導するというスタンスなので、会社側が必ず応じてくれる保障はありません。

それでも個人での交渉が難しい場合は、トライするのがおすすめです。

 

ステップ3 労働審判を行う

 

労働基準監督署の申告でも解決しない場合、労働審判という選択をすることも可能です。

労働審判とは、裁判官・使用者側委員・労働者側委員の3名で構成される労働審判委員会のもとで、労働問題について協議・審理する手続きで、労働事件を迅速に解決したい場合に最適です。

 

特に、残業代問題はそれほど複雑な法律問題が関係していないケースも多いので、労働審判になじんでいるといえます。

 

審判の結果、双方が協議に同調すれば和解と行く形で解決金が決定されます。

また、協議が整わなければ労働審判委員会が方針を決定することで解決を図ります。

 

それでも労使どちらかが納得がいかない場合は、裁判に進むこととなります。

 

【最終手段】 訴訟を起こし裁判によって判決を出してもらう

 

ステップ1からステップ3までの方法で解決に至らなかった場合は、最終手段として訴訟によって解決を図ることとなります。

 

訴訟となると半年~1年以上の期間がかかり、複雑な手続きが必要となるため個人の力だけでは難しいです。

そのため、双方に弁護士を立てて訴訟手続きを行うこととなります。

 

これは、費用もかかる上に会社全体を巻き込むものとなるので、最終手段と捉えておいた方が良いかもしれません。

ただ、すでに会社を退職している場合は、訴訟の方がスムーズな場合があります。

 

デザイナーに残業代が払われていない理由

 

続いて、デザイナーに残業代が支払われていない理由はそもそも何なのか、想定されるケースをいくつかご紹介します。

自分の会社はどのようなケースに当てはまるか分析すれば、解決への糸口となります。

 

サービス残業が習慣化している

 

デザイナー業界では、「成果物にこだわってなんぼ、そのためには長時間労働や残業代が出なくても仕方がない」という風潮が根付いています。

 

そのため、タイムカードを切ってから作業を続ける、それでも終わらなかったら家に持ち帰るというサービス残業が習慣化してしまっている会社も多いです。

 

また、デザイン業に没頭するあまり仕事とプライベートの区別がなくなってしまっているデザイナーもいます。

このこと自体が一概に悪いわけではありませんが、そうした思考が後々自分を苦しめる場合があるので注意が必要です。

 

裁量労働制の導入

 

裁量労働制とは、みなし労働時間制とも呼ばれ、実労働時間に関係なくあらかじめ定められた労働時間を働いているものとみなして給与を決定する制度です。

 

例えば、

実際の労働時間が4時間だったとして、あらかじめ決定されたみなし時間が7時間だったとすると、もらえる給与は7時間分になる。
というようなことが考えられます。

 

これは、何時間働いてももらえる給与は同じ、つまり給与が個人の裁量によって決定されるということです。

 

その場合、みなし時間以上に働いていたとしても残業とみなされることがなく、残業代をもらう事が出来ません。

そのため、裁量労働制を導入する場合は社員がみなし時間以上に働くことのないように、守らなければならない取り決めがあります。

 

明らかにみなし時間以上働いている場合は、この取り決めが守られていない可能性があるので一度確認してみると良いでしょう。

 

固定残業制度の導入

 

固定残業制度は、所定労働時間内の給与は時間に応じて配給されますが、残業代は実労働時間に拘わらず毎月一定時間分の残業代を支払う制度です。

つまり、あらかじめ予想される残業時間分の残業代を給与に含めるということです。

 

そにため、通常の労働時間制度が適用されていても、固定残業代制度(みなし残業制度)を適用しているというケースも考えられます。

 

しかしこの制度は、あくまで一定の残業時間分の残業代をあらかじめ払うものにすぎないので、いくら残業させても良いというものではありません。

 

明らかに残業代を超える労働をしている場合・残業代が支払われていない場合は違法であるので注意が必要です。

 

デザイナーの残業問題を解決するには?

 

最後に、デザイナーの多くが抱えている残業問題を解決するための方法をご紹介します。

労働時間に見合った残業代を得て、自分の理想にかなった働き方をするためには、慎重に会社選びをすることが大切です。

 

定時に帰れる会社を選ぶ

 

「残業が習慣化していて、定時に帰りずらい」「残業代がでない」

このような残業問題は、残業がなく定時に帰れる会社に勤めればそもそも発生しません。

 

デザイナー業界で、「定時に帰れる」会社はなかなかありませんが、一般的に個人のWEB制作会社よりも事業会社の方が比較的残業が少ないと言われています。

そもそも残業をしたくない場合は、会社種別によってほとんど定時で帰れる会社も存在するので、勤務時間に焦点を当てて会社探しをすると良いかもしれません。

 

主導権がデザイナーにゆだねられている会社を選ぶ

 

デザイン会社の中には、デザイナーだけが所属しているわけではありません。

ほとんどの場合が、デザインに関する知識が乏しいマネジメント営業が主導権をにぎっています。

 

そうすると、デザイナーがどのくらいの時間でどのくらいの作業ができるのかめどが立たず、無茶な要求をしてくるため、結果的に残業せざるを得なくなってしまいます

そのため、無茶な労働環境で働きたくない場合は、主導権がデザイナーにゆだねられている会社、もしくはデザイナーの知識に精通した管理者のいる会社を選ぶと良いでしょう。

 

また、誰もが気持ちよく働くためには職種にとらわれず連携が取れていることが大切です。

就職前に、職場の雰囲気を感じ取りチームワークの有無などを確認しておくことも有効です。

 

案件を直接受注する働き方をする

 

残業が当然というほどスケジュールが過密しているデザイン会社の多くは、他会社から案件を受注している業務形態である場合が多いです。

他会社を経由して仕事をするとなると、納期などのスケジュールは自社内だけでは取り決めることができず、ほとんどの場合は他社の要求を守ることに焦点が当てられます。

 

そうなると、無理なスケジュールでも必ず守らなければならず、残業が発生してしまう場合もあります。

 

反対に、自社内で案件を直接受注する会社の場合は、ある程度状況に合わせて日程を調整することができます。

仕事量も自分から無理な内容にすることは少ないので、比較的働きやすいといえます。

 

このように自社内で直接案件を受注する会社は、事業会社である場合が多いです。

また、フリーランスの場合も自分で案件を直接受注する形にはなるので、自分の都合で詳細を取り決めることが出来ます。

 

まとめ

 

今回は、デザイナーの残業代事情について

 

・デザイナーに残業代が支払われないのは違法
・残業代は3年以内であれば請求することが出来る
・残業代を請求する方法
・デザイナーが残業代をもらえていない理由
・デザイナーが残業問題を解決する方法

 

以上の点について解説してきました。

 

デザイナーにとって深刻である残業代問題ですが、自分の知識と行動次第で解決に導くことは可能です。

正しい知識を身につけて、ストレスフリーな生活を目指しましょう!

 

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