「WEBデザイナーは残業が多いと聞くけど、本当?」
「WEBデザイナーとして働いていて残業が辛い」
「残業を減らして、自分らしく働きたい」
この記事を読まれているあなたは、そんなことを思っているかもしれません。
WEBデザイナーの仕事は、労働量のわりに給与が少なく、重労働であるとも言われています。
憧れのWEBデザイン業界で仕事が出来たのに、残業が多くて嫌になってしまったという方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、Webデザイナーの残業事情や残業を減らして自分らしく働くための方法を徹底解説していきますので、参考にしてみて下さい!
WEBデザイナーの残業事情
一般的にWebデザイナーは残業が多いといわれており、その厳しい労働環境を不満に思っている方も多いです。
一体Webデザイナーはどのような労働環境で働いているのか、その実態や残業代の有無について解説します!
WEBデザイナーの残業の実態
現在のWEBデザイン業界では、「残業することが当たり前」という風潮が出来上がってしまっているのが現状です。
実際にWebデザイナーとして勤務している人からも「WEBデザイナーは薄給で残業が多く激務」であるとの声が多くあがっています。
【実際のWEBデザイナーの声】
クリエイティブの制作現場って残業しがち。僕がWebデザイナーやってた時も残業は多かったな。
僕はそんな働き方が当時は嫌で、メーカーのウェブ担当、通販担当に収まった。
働き方は人それぞれだし「やりがい」ってのを求めるならそれもあり。
でも残業ばっかは体壊すよ。#やりがいって何— ダーマン@イラスト×YouTubeで稼ぐ仕組み構築 (@da_man_L_user) October 6, 2019
Webデザイナーとして国内でやるにはどうしても薄給になるし残業とかも多めに強いられる傾向にある。気がする。
Webデザイン講演会でパネラーとして講演してた人も会社に寝袋持ち込むのとか普通って笑いながら言ってたのも引いたし、オレは体育会系だとか自分で言っちゃう年上デザイナーもいたし— りーおっお@唐揚げ美味しい (@riyo1026) October 15, 2016
実際にWEBデザイナーとして働いている人の声を聴いても、残業は当たり前であり、その割に給与は少ないという傾向にあるようです。
また、dodaの『残業時間ランキング2019』によると、Webデザイナーも含めた「出版/広告/Web/映像関連デザイナー/クリエーター」の残業時間は月間平均で「24.9時間」となっています。
これだけ見ればそれほど多くは感じませんが、会社によっては月の残業時間が100時間を超えているところや、残業時間として換算されず家に持ち帰って業務を行っている人もいるようです。
このような状況であっても、残業するのが半ば当たり前となっているので、それを改善しようとする社会の動きがそれほど見られていないのが問題であるでしょう。
残業代は出ている?
残業するのが当たり前と言われているWEBデザイナー業界ですが、しっかり残業代はで出ているのでしょうか。
実際のところ「必ずしも残業代が出るわけではない」というのが現状です。
残業代が出るか否かは会社の規模によって決まる場合が多く、小さなWEB制作会社では残業代が別途支給されることはほとんどないようです。
このような場合、年俸制に残業代が含まれている場合が多く、何時間残業しても残業代は同じということになります。
本来であればこのような労働状況は違法となる場合もありますが、小さな会社だと社長が社員の給与を決定するので、残業の部分がルーズになってしまう傾向にあるようです。
一方、ある程度の規模がある事業会社の場合は、給与体制が整っているところがほとんどであり、残業代もしっかり保障されている場合が多いです。
・小さな制作会社→残業代という名目の給与はほとんどない
・大きな事業会社→残業代がしっかり出る場合が多い
全ての会社がこの通りであるとは限りませんが、残業代はしっかり貰いたいという方はある程度規模の大きい会社や、あらかじめ調べて給与体制が整っている会社を目指すべきです。
【会社別】WEBデザイナーの残業時間はどれくらい?
続いて、実際にWEBデザイナーの残業時間はどれくらいなのか、会社別の傾向をご紹介します。
WEB制作会社
残業が多いといわれているWEB制作会社の中でも、残業が多い会社とほとんどない会社がはっきり分かれているのが現状です。
勤務時間が10:00~19:00であった場合、定時退社を推奨している会社では、19:30~20:00には退社という風に1時間程度の残業で済んでいる場合が多いです。
月20日勤務したとすると月20時間の残業となり、平均残業時間である24.9時間よりも少ないことが分かります。
一方で、長時間の残業が定着している会社の場合、22:00退社というのが定着していて、毎日3時間の残業となるので、月20日働いたとして月の残業時間は60時間を超えてしまいます。
これに加えて、土日のどちらか出勤すれば月の残業時間は100時間を超えてしまいます。
【勤務時間 10:00~19:00の場合】
定時退社推奨会社: 19:30~20:00退社 月の残業時間20時間
残業が定着している会社: 22:00退社 月の残業時間60時間以上
このように、時期によって変動もしますが、WEB制作会社の中でも残業時間にかなりばらつきがあることが分かります。
また、多忙で残業をしているWEBデザイナーは忙しさで時間間隔が分からなくなってしまい、長時間の残業が定着してしまうケースが多いようです。
会社全体が夜まで対応するようになると、クライアントに夜遅くても依頼を引き受けてくれる会社とみなされ、さらに残業しなければならなくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
このようなサイクルが残業を生み出しているともいえるでしょう。
事業会社
事業会社とは、自社で商品やサービスを持ち自ら事業を行って利益を上げている会社のことを指します。
事業会社は、WEB制作会社と比べて圧倒的に残業が少ない傾向にあります。
10:00~19:00勤務であった場合、19時半にはほとんど全員が退社できる環境にある場合が多いようです。
事業会社の場合自社で事業を生み出すので、他者に左右されることなく自分のペースで仕事ができることが残業が少ない理由と言えます。
また、勤務時間もきっちり定められているので、勤務時間が守られないと逆に困るという風潮がある会社も多いです。
WEBデザイナーが残業を生み出す理由
今や残業が当たり前となってしまっているWEBデザイン業界ですが、残業をしなければならなくなってしまう背景にはどんな理由があるのでしょうか。
その理由として代表的なものをご紹介します。
納期が短い
まず代表的な者として、そもそも納期が短いということがあげられます。
WEBデザイナーは、依頼を受けてクライアントの要望に合わせた成果物を作成するのが仕事です。
そうなると、納期が短く設定されたり作業の過程で要望が追加されたりするので、それに適宜対応していると納期ぎりぎりになってしまうことが多いです。
特にキャンペーンサイトの特設ページなどでは、公開ぎりぎりになって「景品が変わったから変更して」と土壇場での変更を強いられる場合も多々あり、そうなると徹夜で対応しなければなりません。
このように、クライアントの要望に合わせた仕事をしようとなると、自然と納期ぎりぎりになり残業が発生してしまうのです。
人員が足りない
小さな会社にありがちなのが、人員不足です。
受注する案件に対して人員が少ないので、1人で何役もこなさなければならなくなり、結果残業になってしまうということは多々あります。
デザイナーがディレクター業務などを肩代わりしても、給与が変わらないということもざらで、頭を悩ませている社員も多いです。
クライアントのチェックが遅い
納期前にデザインを提出したにもかかわらず、クライアントから反応がもらえずに直前になって大量に修正依頼が来るということも良くあるパターンです。
この場合は、クライアントが単純にすごく忙しいか、大企業の場合は上司への確認出しや社内チェックで異様に時間がかかっている場合が多いです。
そうしてやらなければならないことが溜まっていく中で宇、平気で大量の修正依頼を送ってきたりするので、公開直前でギリギリに対応しなくてはならず残業が発生します。
新人でスキルが乏しい
WEBデザイン業務になれていない新人デザイナーの場合、1つ1つの業務をこなすのに時間がかかってしまいます。
それでも納期は守らなくてはならないので、どうしても業務時間内に終わらず、残業せざる負えなくなります。
これは、新人ゆえに避けては通れない道ではありますが、体を壊してしまっては意味がありません。
自分ができる範囲内で、勉強だと思って少し踏んばりスキルアップを目指しましょう。
デザイン知識が乏しいクライアントを相手にすることが多い
WEBデザイナーにホームページやバナーの作成を直接依頼してくるクライアントの多くは、WEBデザインに関する知識が乏しく、自身では作成できないので依頼してきます。
クライアントの「こういうものを作りたい」というイメージはあるものの、具体的な知識や技能がないので抽象的な依頼になってしまったり、無茶な要求をしてくる場合があります。
このような場合にも、クライアントに忠実に対応しなけらばならないので、おのずと激務となり残業が発生してしまうのです。
上司や先輩が遅くまで働いていて帰りづらい
これは、Webデザイナーに限らずどの職種にも共通する理由です。
特に小規模の制作会社の場合、人員が足りないため課長級の上司でもマネジメント業に加えて、普通の制作案件を行っている場合も多いです。
自分の仕事がひと段落した場合でも、上司が帰る様子がなかったら何かしら作業を先回りしたり上司の手伝いを買って出てしまい、残業が発生してしまうのです。
また、残業が定着化すると夜に打ち合わせを始めてしまう場合も多く、さらに残業に拍車がかかってしまいます。
単価の安い仕事が多い
WEBデザインの仕事は、下請けである場合も多いです。
そうなると、1件1件の単価は自然と低くなってしまいます。
そのため、それなりの利益を出そうとすると大量の案件を受注しなければならなくなり、激務となってしまうのです。
また、単価が安くても業務自体が簡単であるわけではないので、激務な上に薄給、残業は当たり前となってしまいます。
トレンドや新しい技術を常に勉強する必要がある
WEBデザイン業界はトレンドの移り変わりが激しく、常に勉強し続けないと時代遅れなデザインとなってしまいます。
トレンドに対応できないと仕事の依頼も来なくなり、WEBデザイナーとして生活することは難しくなるでしょう。
WEBデザイナーとして一線で活躍し続けるためにも、常に新しいデザインや技術を勉強し続けることが大切です。
しかし、前述したようにWEBデザイナーの仕事は激務なので勤務時間内で勉強することは難しいです。
そうなると自ずと勤務時間外に行うこととなり、残業が発生してしまいます。
働き方を変えて残業を無くす方法
「残業に追われて働く意味を見失ってしまっている」「残業を無くして自分らしく働きたい」と思っている人は少なくないと思います。
ではどのようにすれば残業を無くせるのか、それは働き方を変えるしかありません。
働き方を変えれば自分のペースで働くことができるようになるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
インハウスのWEBデザイナーになる
インハウスデザイナーとは、下記のような業務形態です。
インハウスデザイナーの場合、残業が発生する大きな要因であったクライアントとのやり取りがないので、自分のペースで仕事をすることができ、残業もほとんどないです。
また、ある程度規模の大きい会社でなければ自社内でWebデザイナーを抱えることはできません。規模の大きい会社は給与体制や労働環境が整っている会社が多いので、過ごしやすい環境で働くことができる可能性が高くなります。
しかし、そのような会社は人気があり競争率も高いので、就職したいのであればある程度のスキルや経験を身につけておく必要があるでしょう。
アルバイト形態のWEBデザイナーになる
アルバイトで入社した場合給与が時給制になっていますので、長時間の残業を強いられることはまずないでしょう。
アルバイトの仕事内容としては、メインで働いている人の補助的役割を担うことがほとんどなので、入りたてで仕事が慣れていないときや納期が近くどうしても人手が足りないとき以外は、業務時間内で退社できます。
ただ、あくまでアルバイト業務なのでWEBデザイナーを本業として、活躍したいという方には向いていないかもしれません。
フリーランスのWEBデザイナーになる
残業をせずともWEBデザイナーとして食べていきたいと思っている方には、フリーランスとして働くことをおすすめします。
フリーランスは、自分で仕事内容や労働時間を選択できるので、「残業しているのに残業代がもらえない」という事態は逃れることが出来ます。
しかし、フリーランスは自分で労働時間を選択できる分、プライベートとの境界がなくなってしまう傾向にあります。
残業という形ではなくとも、自分で仕事を見つけて納品までしなくてはいけないので、実質1日中さらには1年中休みなく働いているフリーのWEBデザイナーが多いのが現状です。
そのため、自分の中で仕事のスタイルを確立できる方におすすめの働き方といえるでしょう。
キャリアアップを図る
残業をできるだけ減らしたいのなら、効率よく仕事を進められるようなスキルを身につけることも一つの手です。
また、キャリアアップすることで仕事の幅が広がり、1つの仕事の単価アップにつながります。
その一例として、WEBデザイナーの他にUI/UXデザイナーとして働くことのできるスキルを身につけることがおすすめします。
UI/UXデザイナーとは、UI・UXデザインを利用して、ユーザーにとって快適な機能や画面遷移の設計し、それを画面上で実現することのできるデザイナーのことを指します。
この2つは切っても切れないものであり、これらの技術を身につけておくだけで需要のあるデザイナーになることが出来ます。
具体的な資格などは必要ありませんが、マーケティングやサイト解析などのスキルを身につけ、それらのスキルが会社に認められることでUI/UXデザイナーとして働くこと出来ます。
WEBデザイナーが残業以外で大変なこと
決して楽な職業とは言えないWEBデザイナーですが、残業問題以外にも大変な部分があるのが現状です。
具体的には、
-
納期内の制作が難しい
-
作品が低く評価されることがある
という苦労を抱えている方が多いようです。
WEBデザインを含むデザイン業界は、「妥協しない」ことをモットーにこだわりを持って仕事をしている人が多いです。
そのため、こだわりを追求すればするほど納期内の制作が難しくなっているのが現状です。
また、そのようにこだわりを持って制作したとしても、必ずしも他人に評価してもらえるわけではないという苦悩があります。
正解がないからこそ、クライアントの好みによって評価が変わってしまう場合がありますが、その分評価されたときに自身につながる点がやりがいともいえるでしょう。
まとめ
今回は、WEBデザイナーの残業事情について
・会社の種類によっても残業時間や残業代の有無は変わる
・残業を生み出してしまう理由は多様
・残業を無くすためには、働き方を変えることが大切
コメント